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ZOZOTOWN新事業戦略 独善的未来志向の日和り具合がガッカリな件 | BCラボ ブランドEC研究所

ZOZOARIGATOをきっかけにした大手ブランドの反旗は、事業収益自体の影響は軽微としても、株価はネガティブに反応しました。事業売上は伸びたが、営業利益は減益というあくまで自社内の事業構図が問題の決算において、新しいZOZOを印象付けさせるような方針転換に迫られる必要性とは。 ZOZOTOWN新事業戦略 を考察します。





この10年で「服をネットで買う」という新たな消費動向を牽引・定着させ、圧倒的な「ファッションECモール」の地域を不動のものとしたZOZOTOWN。「ECで服が売れるハズがない」「試着もしないで売れるなんて眉唾、ファッションをわかっていない」という常識を見事に打ち破り、従来のファッションビジネスに対して「独善的」だけど「未来志向」な事業プランを貫いてきたからこその支持と成果だったはず。

事業売上的にはなんら影響もない一部の大手ブランドが撤退・非難したからといって、この10年を築き上げたビジョンを一転させる必要はあるのだろうか。しかも減益理由は、PB事業などの自社内構図の問題であって、チャレンジにおける負荷要因としては許容・想定範囲は存在したことと思われる。

そこまでしてZOZOTOWNが迫られた「変化」とは何なのでしょうか。終了・撤退事業と新事業プランを確認し、 今後のZOZOTOWNの姿を探ってみましょう。

ZOZOTOWN新事業戦略 を発表した「初減益」の決算内容

2019年4月25日公開「2019年3月期通期決算説明会資料」
売上高1184億円(前期比20.3%増)
商品取扱高3,231億円(前期比19.4%増)
営業利益256億円(同21.5%減)

やや強引な有料会員施策「ZOZOARIGATO」での離反も影響も結局は軽微でしかなく、売上も取扱高も伸びる始末。出店ブランドも1255から1245と、あの騒ぎの割に10ショップしか減っておらず、ファッションECモールとしての圧倒的な優位性は微動だにもしてないというのが結果である。

では何が20%以上のも営業利益を蝕んだのか。

ひとつはZOZOの独善性を象徴する「ARIGATO」施策の利用者数が想定よりも少なく、売上に対する割引原資の負担が大きくなったこと。施策により商品取扱高は25%前後の伸びを想定していたようだが、実際には20%を切っており、ブランドよりもユーザーの理解を得ることに失敗していたことを示している。だたしなんせ年間の有料会員だ。そうやすやすと年会費を払うユーザーが都合良く増えてくれるワケではない。想定が甘いと言わざるを得ない。

施策成果があまりに短期で短絡的である。それは未来志向である「PB事業」にも表面化され、計測精度はそのままに、Tシャツやらデニムやら挙句にスーツまでラインナップを広げたため、余計な販管費やら雑費やらが、修正毎に積み重なり、不評のテキストがウェブログに大量に残す始末に。結果、200億というアパレル事業としては空前絶後の売上計画は当然のごとく未達で、26.7億程度の結果ってあくまでも計画だからねと開き直る他ない散々たる状態に。でもザックリいっても30億ですよ。たった3ラインナップ程度の取り止めもないベーシックなデザインで。しかもあんなに悪評が蔓延したにも関わらず。

実際、PBのデニムがアイテムとしてはZOZOTOWN史上最も売れたアイテムであり、リピート率も通常商品の2.5倍だという。極めて可能性の高いアイテムであるハズだが、以前から計測スーツの配布はやめちゃおう、スーツ自体を無くしちゃうかもと、世間の風評か株価に操られるかのように指針はフラフラ。結局、自前のPBというよりは、人気ブランドにデータも可能性も開放しちゃう経過を見るに、「なぜにこうも日和るの?」と疑問を抱かずにはいられません。




ZOZOTOWN新事業戦略 ヤメること、変わること、始めること

・有料会員施策「ZOZO ARIGATO」はSAYONARAに

・おまかせ定期便は決算発表前から終了を告知

・PB事業をヤメちゃうとはいってないけど計画数値は17億程度から細々とね

・実際は、人気ブランドと組んで「MSP(マルチサイズプラットフォーム)事業化
 でも他社を巻き込んで無理強いは、また炎上しちゃうから計画は控えめに10億よ

・一度やからした中国に再進出アルよ。11月の独身の日に間に合わせて爆売れさせるから、株価急上昇の見通しアルね

・ツイッター再開しますけど、役員制度を導入したのでチェックしろよお前ら

・出店企業の自社ECのフルフィルメント支援サービス「Fulfillment by ZOZO」の導入

・自社EC支援サービスの運営手数料15%(自社ECで販売する商品の撮影、採寸、保管などのフルフィルメント業務にかかる手数料)を無料化。これでブランド支持も万全。
ただし「戦略的パートナー企業」に限るのでウチらで選ばせてもらうけど(多分)

・フィルフィメント導入出店社に限定して「ZOZO IDログイン」を開放
 決済、会員データなどの連携機能を自社ECサイトに導入できますよ。
 アマゾンログインペイメントのZOZO版ですが、あくまで限定先だけですあしからず。

ハイライトはZOZO IDログインなんですけど

待望のZOZO IDキタァーと、歓喜も一瞬で消沈しましたね、ガッカリですわマジで。だって「Fulfillment by ZOZO」導入した「戦略的パートナー企業」に限定ですよ。AmazonPayにようにアマゾンに出品していなくても導入できる太っ腹で文字通り開放的な施策ではないのですよ。どうせ大手サイトばかりでしょ、と思った通り、MARK STYLERの「RUNWAY channel」、ストライプインターナショナルの「STRIPE CLUB」、ラルフローレンの自社ECサイトなどの参加を表明。つまり「売れる商品でないと扱い気ナッシング」という宣言にも受け取れ、この施策が一体誰のためにどんなニーズを満たすためにリリースさせているのでしょう。

ZOZOは一体誰の顔色を見て事業プランを打ち立てているのでしょうかね。

ECで服は売れないという常識を打ち破ったのも、
その実績データをマトモに見ることもなく追い返された屈辱の日々も、
従来の商慣習の前に追放されたショールーミングアプリを無二のコーデ投稿アプリに成長させたのも、
全てはZOZOTOWNを利用し続けたユーザーがあってこそ。

服が売れない、店が潰れる、ファッション雑誌は効果がないと何十苦にも見舞われたファッション小売にあって、「服を買うユーザー」が集う場所であり、その期待に応える素地こそが最大評価と価値になっていたハズ。

ARIGATO施策も個人サイズオーダーも、ZOZOにしか成し得ない独善的で未来を感じさせてくれる「ZOZOらしい」従来の施策になんら違いはない。計画と見通しが甘かっただけだ。その価値が共有できない投資家ならウチの株は買わなくていいよ、とツィートするロックンロールな前澤節を期待する方が無理筋なんだろう。

あらゆる施策が、株価上昇の為だけのように思えてしまうほど稚拙で短絡的で短期収束してしまう様子を見るに、バッシング記事こそが「施策連発の本質」と納得してしまえるのは本当に残念でなりません。ARIGATOございました。

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