ユニクロが開発するチャット型ショッピングサービス「UNIQLO IQ」の試験運用を2017年9月20日から開始する予定であると発表しました。対象となるのはユニクロの会員2000名で、試験運用の後、この ユニクロチャットボット 機能は2018年にユニクロアプリに搭載される予定だということです。
ユニクロが開発するチャット型ショッピングサービス「UNIQLO IQ」の試験運用を2017年9月20日から開始する予定であると発表しました。対象となるのはユニクロの会員2000名で、試験運用の後、このチャットボット機能は2018年にユニクロアプリに搭載される予定だということです。
情報源: ユニクロのチャットボット「UNIQLO IQ」試験運用開始 | TechWave テックウェーブ #wave
ユニクロチャットボット ブランドアプリのスタンダードへ
EC売上比率50%台を目論むユニクロのデジタル戦略において、基幹となるであろうブランドアプリですが、ついに自社開発型のチャットボットを搭載するというトピックスです。年内は先行的に一部の会員に限定し、来年から標準化される模様。
記事を見る限り、カルーセル式で表示された着用コーデ情報から気になる画像を選択し、ユーザーからの問い合わせに「自動対応」とする形式。
アンケート型のボットですので、実際に「対話」するというスタンスとは異なりますが、いきなり機械に話かけるのも躊躇するのが現実なので、問い合わせのきっかけを提示するのは正しい方法でしょう。
ユーザーの利用頻度にもよるでしょうが、GUアプリにも搭載が予想されますので、これを機会に相当数の消費者が「チャットボット」や「自動接客」という仕組みに慣れて、ECの標準機能化と認識されるのもそう遠い先の話ではなくなりました。
ブランドアプリかLINE@か
現状のチャットボットは様々な方式がありますが、機能と精度を高めるにつれランニングコストは高くなるのもの。それはブランドアプリの配信も同様。
スクラッチ型がベースだった初期に比べて制作コストは相当引き下がったものの、プッシュ配信やポイント共通化など必要な機能を求めれば、ASP型とはいえ、おいそれと導入には踏み切れる価格ではありません。まぁ実店舗の家賃よりは遥かに安いですが。
また、ダウンロード施策にも利用継続施策にも相当なコスト捻出を想定しないと、せっかく作ったアプリもサイトと同様に「放置物件」になりかねません。結局チャットボットしかりブランドアプリしかり「資金を持った大手」にしか出来ないのかと。
実際のところチャットボット自体はそう新しい技術でもありません。自動化の工数が複雑になる場合を除けば、導入自体のハードルは実は低いのです。そうLINE@を使えば。
LINE@と自社サイトのデータベースを連携するLINE Official Web Appを導入すれば、ブランドアプリと同様に、プッシュ配信も会員ポイント連携も個別メッセージ配信も低コストで導入と運用が可能です。それもLINEで配信しますから、わざわざダウンロード施策をしなくとも、国内5000万人の利用者が対象となるワケです。
無論お友達になってもらう前提ですので、何もしなくてもおけというワケではありませんが。
ということで、チャットボットというECに必須な「接客力」を備えるに、ブランドアプリ化するかLINEを活用するか選択の分かれ目になります。
選択の答えとしては、既存メディアでのプロモーション活動を並行できるならブランドアプリを、
限りある資金を有効かつ適切・効果的に、ECに注力するならLINE@が選択肢となるはずです。
メルマガのように全員一律に配信された情報よりも、自分事化された情報やコンテンツの方が関心を引くのが当たり前なのですから、「幾多無数のユーザー」に「個別に対応」することとなるEC上の接客には「自動化」が欠かせません。