スマホが全世代共通した「欠かせないデバイス」となった今、サービスの利用ベースは「アプリ」にシフトしたことを意味しています。ですが利用傾向はその常識には当てはまらないようで、スマホ時代のマーケティングの難しさを サブスクEC が伺わせます。
ジャストシステムは、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」で、ネットリサーチサービス「Fastask」を利用して実施した『Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2019年3月度)』の結果を発表。本調査は、17歳~69歳の男女1,100名を対象に実施された。
サブスクEC の利用状況
サブスクECといっても、サービスそのものを「月定額」で提供されるケースと、いわゆる「定期便」のような特定商品を消化期限をベースに提供されるものと2分されます。化粧品や健康食品の定期便は、シニア層をターゲットにしたサービスと認識されますが、契約そのものが「ビミョー」なケースも散見され、定期便自体の信用度は著しく低下しています。今回の調査データの回答元に、厳密なるサブスクECの定義が設定されたか否かは定かではありませんが、世代での利用傾向の違いが浮き彫りとなっています。
全体的に利用度の高さに「ゲームの定額サービス」も入ってんじゃないのかと思いましたが、集計要件は「特定の商品や店舗側でセレクトした商品が届く」サービスとあるので、いわゆる「ファッションサブスク」といえるものです。利用率はグラフや元記事を参照頂くとして、前年とのポイント差を確認してみましょう。
10代:4.9ポイント/プラス
20代:2.3ポイント/プラス
30代:2.5ポイント/マイナス
40代:12.2ポイント/マイナス
50代:3.2ポイント/プラス
60代:1.9ポイント/プラス
利用率がプラスとなったのは、10代、20代、50代となり、マイナス世代は、30代、40代、60代とう結果に。プラスもマイナスもそう大きな差はありませんが、40代だけ「異様なまでに」大きなポイント変化を生じています。
収入的にも購買経験的にも最も利用世代とも思える40代でのサブスクECへの期待は、現実的な体験においては、継続価値がないと判断されたと言えるます。
アパレルだけなくバッグなど商材範囲を広げるサブスクECにおいて、40代での利用価値が減退するというのは、今後の事業継続にも成長にも「欠かせない改善点」として浮かび上がりました。