その決済システムが、ジャパン発祥ながら決済利用には普及せず、一度はロストテクノロジーと化したはずの「QRコード」です。国内メガバングが統一規格を推進するほど期待される QRコード決済 ですが、その導入メリットは、払う側も支払われる側にとっても、その導入と利用が「お手軽」であることに尽きます。
QRコード決済 :Amazonは8月29日より実店舗でのAmazon Payスマートフォン決済を開始。これによりスマートフォンにダウンロードしたAmazonショッピングアプリに表示されるQRコードを使って実店舗での支払いが可能となる。
情報源: Amazon PayがQRコード決済に対応開始 | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
導入が加速し今や「あって当たり前」レベルまでに普及したAmazonPayですが,その進撃はECサイトの止まらず、実店舗まで及びそうなトピックスです。
その決済システムが,ジャパン発祥ながら決済利用には普及せず,一度はロストテクノロジーと化したはずの「QRコード」です。国内メガバングが統一規格を推進するほど期待されるQRコード決済ですが,その導入メリットは,払う側も支払われる側にとっても,その導入と利用が「お手軽」であることに尽きます。
QRコード自体を見直させられたのは,中国における決済シーンでの利用具合。店舗は無論、電源も持たないような屋台の支払いにもキャッシュレスを実現させたことが,QRコード決済の「お手軽さ」を物語っていますが,ことジャパンの決済シーンにおいては,「規格覇権」の奪い合いが先行するせいか、なかなか利用環境が整いません。
そこに「あのAmazonPay」が登場するワケです。否応なく期待が高まるとこですが,どうもテンションは上がりません。そのワケは「お手軽さ」の欠如ですかね。

QRコード決済 に独自端末だってさ笑
AmazonPayとQRコードって言われても連携感がありませんが,実はすでに国内のアマゾンアプリには実装されています。
アプリを立ち上げて,左上のハンバーガーメニューをクリック,表示される「すべてを見る」を選択すると「AmazonPay」が表示されます。クリックすると「ユーザー自身のQRコード」が表示されるのです。
ん?,支払うユーザー側にQRコードがあるの?
店が掲示しているQRコードをアマゾンアプリで読み込むんじゃなくて?
そう,最初の疑問は,支払うするユーザー側のQRコードを,支払いを受ける店舗側が読み取るのです。つまり店舗側がAmazonPay登録情報を読み取るとう方式で,ECサイトで実装されたAmazonPayと同様とも言えます。
しかし,そのためには店舗側にはQRコードを読み取るデバイスが必要であり,そのデバイスも単なる汎用スマホではなく,個人情報を読み取り,保護し,保持しない仕組みを持つデバイスか専用アプリである必要があります。
その通り,今回のリアル店舗向けAmazonPayは、NIPPON Tablet株式会社が提供する専用タブレットを導入することが必要になるのです。
現時点では認定がこの1社のようで、ほぼ独占です。
初期段階のテストケース的な独占でしょうが,一定のシェアを獲得後,リアルAmazonPayは開放されるでしょう。
さて,どうしても専用端末なんでしょうかね。
それも一社が独占供給するような。
そもそも「アプリを立ち上げて」,「設定を弄り」,「QRコードを表示して」,「店舗レジで見せる」というなんとも「お手軽さ」とはほど遠い仕様と煩雑でグダグダな所作がまったくスマートではありません。
ゲンナリです。
QRコード決済 ほんとうにお手軽?
そもそもQRコード決済自体に「スマート」な印象がないので,ジャパンのモバイル決済のスタンダードとも期待していないのですが,ことAmazonPayというビックプレイヤーの導入で、状況は変わる可能性が極めて高くなったと言えるでしょう。
初期費用も月額も無料で,2年間は通常3.5%の決済手数料が0%という「お得すぎる」導入プランなので,該当となる法人事業者は,積極的に導入してみてください。
個人的にはNFC決済の普及を期待している次第なので,QRコードが各店舗に「軒並み」掲示されるような「雑な」情景は望んでいませんが,現状の「中途半端なキャッシュレス」で「多少の現金が持ち歩かないと不安」という面倒な状況がクリアされるだけでも歓迎すべきなのでしょう。
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