平均5インチ程度のスクリーン内での「 モバイルコマース 」という購買行動と購入決意を妨げるのは「支払い」の段階かと思われていましたが、今回の調査結果ではどうやら様子は違うようです。モバイルで買ってくれればもっと売上が上がっているのに、とボヤキながらもさぁ改善です。
通説では、モバイルトラフィックの成長にも拘らず モバイルコマース がパソコンでのそれに比べて停滞している理由として「購買に非常に近い段階のフリクション」、つまり「決済」であると言われている。しかし英国のインターネット関連企業Qubitの新しい調査によると、本当の問題は「商品を探す過程」にあると断言しているのだ。
情報源: “スマホ”コマースの弱点は「決済」ではなく「サイト内での商品検索」 | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
本当の問題は「商品を探す過程」だ
この根拠を示すのはイギリスのIT企業「Qubit」で、10億人以上のインタラクションと欧米4,000人以上の消費者アンケートから導いた結論だそうです。
・PC経由売上の20%前後は、モバイル経由のトランザクションが影響している。
・PCトランザクションの1/3は、それ以前のモバイルでの商品検索が影響している。
ニッポンのユーザーも同様に「モバイルで見てPCで買う」、いわゆる「デバイスまたぎ」の消費行動が売上の20%を占めると言われ、今後「クロスデバイス分析」から、どのトラフィックがその貢献度が高いかを「単一ブラウザ経由」ではなく「複数デバイス」で把握することが重要となります。
ただ、モバイル完結型の消費行動も自然と浸透するとの予測もありますが、その行動自体は「目的消費型」のコマースアプリに集約されるでしょうから、多角的なニーズの受け皿として存在すべきウェブサイトは、消費者の「モバイル購入完結型への慣れ」を待っているうちに莫大な機会損失の憂き目をみることに。
完結型 モバイルコマース への必要条件とは
調査をしたQubitでは、下記の条件を掲げています。
・サイト閲覧の改善
・商品検索の改善
・決済フェーズの改善
決済よりも上位化している問題は、商品閲覧と検索とされています。特に「検索結果」から次のステップに進むのに「何かしらの障害」があると示しています。
Qubitはその障害を「自分の為の情報でない」ことを挙げ、検索精度のパーソナライズ化が改善の手法としています。
つまり、店内で声がけをして商品を探してもらったが、その商品が「自分の為のオススメ」とは思えず、「店の都合で押し付けられている」と感じる為、購買行動をやめてしまうのだと。接客ってムズいですね。
ただモバイルコマースが主流となる今後、モバイルという個人的で私的で閉鎖的かつカスタマイズされた「我流と私欲」に満ちたのデバイスから発せられるワガママなニーズに応える必要があります。検索にしても「ユーザー毎のパーソナライズ」と「One to One」が重要っとことです。
検索のパーソナライズに関しては、サイト内行動を履歴を分析・学習して、結果精度を引き上げるNTTレゾナントの「goo Search Solution https://searchsolution.goo.ne.jp」などがあります。取扱商品ジャンルや点数が多いサイト向けですね。
規模問わず、Googleアナリティクスで「サイト内検索」を分析して、検索回数の多いワードで構成されるコンテンツを新設したり、トップページでの表示順を変えるなど、改善は可能です。
ただ一番の解決策は、サイト訪問の前に「ユーザーの消費確度を引き上げる」こと。日常的な接触ツールで、ユーザー個々に接触するコミュニケーションツールが欠かせません。今ならLINEやMessengerを使ったチャットツールが最適でしょう。
来店前に接客する。
リアルでは不可能な店舗運営を可能にするのもECのチカラなのです。
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