インスタグラムが小売シーンを支配する「ちょっと先の未来」に向けて、EC事業社が取り組むべきは、実装された インスタショッピング機能 うち、どれが自社の製品やサービスに適しているのかを見極めることにあります。もはや組織的取り組みでないとインスタ活用は満たせない領域となりつつあるのです。
Instagramは「EC機能」を強化させる動きを加速させており、EC事業に取り組む企業にとってInstagramの活用は注目すべき施策となっています。そこで今回は、InstagramがEC化を進めることになった背景から、Instagram×EC施策を効率的に取り組むための5つのポイントについて解説します。
情報源: SMMLab|【InstagramでEC売上をアップ!】ショッピング機能を効率的に活用するための5つのポイント
そしてソーシャルコマースは訪れた
アライドアーキテクツがインターネットユーザー約2,900名に行った調査では、SNSをきっかけに商品を購入したことがありますか?との問いに対し、主要SNSの全てにおいて半数以上の人が「ある」と回答。特に、Instagramが最も多く、60.7%の回答者が、Instagramの情報をきっかけにECサイトで商品を購入したことがあると答えています。
SNSの情報をきっかけや参考に、初めて利用するECサイトで商品を購入したことがあるソーシャルベスト5
1位:インスタグラム:60.7%
2位:ツイッター:55.2%
3位:フェイスブック:54.4%
4位:YouTube:53.1%
5位:LINE:51.9%
SNSで初めて知り、そのままSNS経由でECサイトへ訪問、商品購入したことがあるソーシャルベスト5
1位:インスタグラム:42.7%
2位:フェイスブック:40.5%
3位:ツイッター:38.1%
4位:LINE:36.8%
5位:YouTube:36.6%
インスタショッピング機能 押さえておくべき5つのポイント
インスタグラムがただの情報収集やコミュニケーションの場ではなく、より「消費行動」に密接に関わるメディアへと変化していることがうかがえます。Instagramは生活者にとってより消費行動に近いSNプラットフォームなりつつあるのです。ソーシャルコマースですね。
ポイント1:ショッピングタグを活用せよ
フィードやストーリーズの投稿に、商品の情報をタグ付けできる機能であり、ユーザーは、タグ付けされた商品について、商品の詳細や購入ページへのリンクを見ることができ、Instagramでスムーズな商品購入が可能となります。
それまでオーガニック投稿にはURLリンクモ許すまじとクローズだったインスタが一気に来店導線となり、実装時の待望感はハンパなかったですが、まぁ時間が経つとワリと、「リンクなんて普通のことだよね」と冷めてしまうのも現実ってモンです。
その後、ショッピング投稿は、
・フィード広告として配信可能になったり、
・まとめ機能に対応
することで、新規獲得素材として応用可能となりました。
特にまとめ機能は、インスタ内のUGMとして確立することが予想され、まとめ役の投稿者がインフルエンサー並みの影響力を発揮することが期待されます。発見タブ内の新機能「インスタショップ」に掲載されるなど利用が活発化すれば、アフィリエイトブログの終了を意味するかと。その時マーケティングの歴史が動くのです。
ポイント2:インスタグラムショッピングの活用
ビジネスアカウントやクリエイターアカウントがInstagram上で店舗をもつことができる機能で、プロフィール画面にショップへの導線となるアイコンが表示されます。
活用のポイントとしては、
・コレクション機能を使って、テーマ別などでまとめてブランドの世界観を表現したり、
・まとめて見てほしい商品を表示させる、
・商品ごとに詳細ページの作成し、価格や訴求点などを提供する
などが挙げられます。
さらに今後実装が予定される機能として、
・インスタ内で決済まで完結するダイレクトチェックアウト機能
・FaceBookPayサービスの提供
・新作発売のリマインダー設定
・クリエイター投稿に商品タグを付与するクリエイターズショッピング
など、もはやインスタグラムはソーシャルショッピングモールとして、新たな小売チャネルに変貌をとげるのです。
ポイント3:ライブコマースの舞台にせよ
ライブの配信映像の下に商品が表示され、視聴ユーザーは、タグ付された商品をタップするだけで、その商品の詳細情報にアクセスしたり購入することができます。
動画コマースがライブコマースと同義となりつつあるのも、リアルタイムにユーザーの要望に応えるダイレクト感が購買意欲を高い状態に引き上げることにあり、そのプロセス事態がブランドとユーザーの距離感を縮め、エンゲージメントを高めることにも繋がるワケで、ライブの回数を重ねるほどに成果を高めることが期待されます。
今後インフルエンサーに求められるスペックは、フォロワー数よりも、アンミカのような「トーク力」になるのです。
ポイント4:あらゆる投稿に躊躇なくショッピングタグ
・長尺ブランディング動画IGTVでもショッピング投稿
動画内で紹介した商品をタグ付けし、IGTV動画内のショッピングボタンから商品購入へ
・短尺TikTokライク動画リールでもショピング投稿
豊富なエフェクトで創作性に溢れた動画で、商品インパクトを与えたまま購入へ
ショッピングに適した仕様というよりは、コンテンツ特性とユーザー嗜好のマッチングの多角対応といったところでしょうか。
ポイント5:アカウント運用はブランディングから実売へ
Instagramショップは発見タブの中の「ショッピング」を選ぶと表示されるショッピングのまとめページです。
各ユーザーごとの興味関心に合わせ、ショッピング投稿やコレクション、商品まとめが表示され、ユーザーは自分に合った新しい商品と出会うことができるのです。
これまでのアカウント運用が投稿をベースにした新規ユーザーとの出会いの創出やいいね数などのエンゲージメント向上という、比較的ブランディングという言い訳に逃れた「放牧的」な運用エリアでしたが、これからは、実売成果という「狩猟的」なアクティブで肉食的な運用姿勢が求められる次第です。
ショッピング機能が充実したインスタは、もはや「映え」など求められない
ハッシュタグで検索して、発見タブで新しい投稿やアカウントと出会い、フィードに流れるあらゆる投稿がショッピング要素が盛り込まれることで、フルタイムで物欲を刺激することを目的とした無限の商業施設が手のひらで展開されることとなるのです。
重要なショッピングチャネルとして、センスなど二の次の商魂丸出しのアカウントが成果を勝ち取ってゆくことは容易に想像されますが、肝心のユーザーにとっては、「気軽で都合の良い購入機会」でしかなく、自身の価値観を共創するエリアを別に求めるか、「お買い物用アカウント」を設置して目的別にアカウントを使い分けることになるのでしょう。
ちなみに、未成年層が支えたインスタの快進撃も、クレジットカード情報が必要なダイレクトチェックアウトはさほど普及するとも思えず、銀行口座連携のPayPal次第ともいえますが、まぁ期待できるワケもなく、ダイレクトチェックアウトは、「海外通販用」と割り切る方が良さそうです。