このご時世「自社ECが順調って当たり前でしょ」って余裕なトコは良いですが、皆が皆そうゆうワケではございません。「好調要因」は、 コーエン などのEC専任者にとっては、ある意味「常識」かもしれませんが、後追いでも、しっかり真似れば結果は出るものです。
カジュアルウエアを展開するコーエンのEC事業が好調。自社通販サイト「コーエンオンラインストア」単体の売上高(2017年1月期)は前年比1.5倍程度に拡大しています。
コーエン 好調ポイントをまとめてみましょう
幅広い世代で支持を得るファストブランドのCoen。その自社ECが好調との記事です。
このご時世「自社ECが順調って当たり前でしょ」って余裕なトコは良いですが、皆が皆そうゆうワケではございません。確かに記事に書かれている「好調要因」はEC専任者にとっては、ある意味、「常識」かもしれませんが、これから伸ばしたいという意気込みは決して無駄にはなりません。
後追いでも、しっかり真似れば結果は出るものです。
Coenといえば、EC事業の拡大で業界をリードしているユナイテッドアローズ傘下ですから、参考にしておきましょう。
では、ピックアップです。
- 自社ECと他社ECモール合わせた全体のEC売上高は、前年比約30%増
- 伸びたモールは「ZOZOTOWN」「楽天ブランドアベニュー」「dファッション」
- 元々価格訴求アイテムなので、モールでもクーポン施策よりも「定価販売」を重視
- 自社EC単体売上高でも前年比1.5倍に拡大
- 自社ECとリアル店舗の「会員情報」と「ポイント」を連携。オムニチャンネル施策実施
- 店頭での購入者にメールなどでの継続リーチで集客力アップ
- ブランドアプリを配信、DLは順調に増える(ここは総合力でしょうね)
- アプリからのプッシュ配信でリピート率アップ
- スタッフスタイリングのコンテンツがCV向上に
- ブランドサイト、EC、ブログなどのドメインを共通化、いわゆるサイト統合
- これによりトラフィックが集中し、売上増加に寄与
- 送料無料ラインの引き下げ実施。5000円に。おそらく2商品構成
- これによりゲスト購入が増える
で、今後の展開予想で「標準化」を占ってみる
とまぁ実に色々な施策を実施しています。一気に進めるのは容易ではありませんが、実現目標と必要予算を設定した「戦略」により、無理なく実施は可能ではあります。
要は「今の自社ECには何が欠けていて何を顧客に提供すべきか」を念頭にするべきで、ただマネするだけでは、そもそもの商品やブランドの特性に合わないだけでなく、従来の顧客が離れてゆく可能性も。また社内組織や理解も重要です。
スタッフスタイングの企画にしても、単に投稿画像をサイトに並べただけではないハズ。
リーチの良い投稿コンテンツを様々な視点から分析して、投稿内容や表示順を調整していることでしょう。
「EC成果は細部に宿る」とは言いますが、分析と改善のサイクルを自社に当てはまることが重要です。
このように先行するアローズでさえ、ECの進化の手をゆるめることはありません。上記の施策とその結果は、これから導入されるであろう施策の「インフラ」に過ぎないのです。
では今後の「標準化」とは何でしょう?
提供データのパーソナライズ化とそのデータ制度を引き上げた「顧客毎商品開発」、つまりカスタマイズ化にあるといえます。
パーソナライズ化はいわゆる「EC上での顧客別接客と対応」であり、「みんなへの均一な情報提供」ではなく、顧客にとっての「自分だけ、私だけの」情報を生成し、お届けすることです。1000人の顧客がいれば1000通りの異なる情報です。
そのデータの数が増えるほど、精度つまり顧客ニーズは鮮明となり、EC上での「カスタマイズ商品」は、定価で売れ、返品のなく、送料を払ってでも買いたい商品となるでしょう。
まぁ理想的なお話ですが、ECへの投資する施策成分って、大方「理想」で構成されており、分析と改善の繰り返しが、「理想」を「現実」へと変貌させるのも事実だったりします。
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