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アマゾンジャパン 全商品ポイント1%付与から見える強かなローカライズ | BCラボ ブランドEC研究所

第3者出品も含めて、あらゆる商品の購入には、1%のポイントを付与することを「強制的」に決定した アマゾンジャパン 。ポイント負担は「出品者側」となり、自動的な同意が求められます。独禁法抵触、プラットフォームの傲慢さなどが指摘されますが、昨今の「ローカライズ強化」への活発な動きは、仮想敵・楽天市場との競争だけではない思惑があると陰謀説を展開してみます。



Amazon.co.jpで、全商品に5月23日から、1%のAmazonポイントが付与される。Amazon直販商品、出品者からの商品すべてが対象という。Amazon.co.jpの出品者向けポータル「セラーセントラル」で2月20日に発表されたもの。出品商品のポイント費用は出品者の負担になるとあり、出品者の間で衝撃が走っている。

情報源: ネットショッピングの支出額は前年同月比22.2%増の11,688円 | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」

日本独自のポイント施策に本格参戦する意味

昨年のPayPay100億キャンペーンから俄然注目が集まった「キャシュレス」の波は、民間企業による促進というよりは、国策として進められているキラいがあり、ローテクなQRコード決済を鬼推し推進するのも、すべては訪日外国人、とりわけ「中国人」の支払い環境にマッチさせることが目的とも思われます。

消費税増税のタイミングも相まって、キャッシュレス化を底辺民間人にも普及されるには、毎日の買い物への増税負担を軽減するという「アメ」に、ポイント提供を画策している次第で、思惑通りに進めば、そう遠くない先には、現金での支払い先こそが少なくなり、ポイント還元を目的として「複数の決済ブランド」が確立・浸透している次第です。

QRコード決済という「時代に逆光」するかのようなローテクを今更、各社が採用するのも、国策推進を手助けし、その後も継続的に利用される「国民のお財布」として選ばれる為の、エントリー行為に過ぎません。

無論アマゾンもアプリにQRコード決済対応を実装し、ECだけでなくリアルでも支払いな可能なブランドとして手を挙げた次第です。ここにアメリカ本国の意思決定要素は甚だ薄く、あくまでの日本法人の施策意思ビジョンが採用されてことを意味します。

アマゾンジャパンにとって「国民のお財布」たる役割は、ECでもリアルでも支払い手段として選ばれ、アメとしてポイントを提供する仕組みとして、認知・確立しなければならないのです。

ちなみに、アマゾンでの買い物時に、ドコモのケータイ払いを選択すれば、ドコモとアマゾンの両方でポイントが付与され、増税分の2%は消化することも可能。※今後料率設定は可能性はありますが。

国策推進の「キャシュレス化」に欠かせないQRコードという機能とポイントというアメ。訪日中国人向けとはいえ、あからさまに「WeChatPay」なんかを推進するワケにもいかず、国内企業が優遇されるでしょうが、アマゾン・ジャパンのような外資な「余所者」は、国内企業と連携することで、有利なポジションを確保し、覇権拡大の障害を少しでも排除しておく必要があります。

本国の1/3程度のアマゾンプライム会員費で、送料で支払い額の変更を気にすることなく選べ、映画もドラマもアニメも音楽も流し放題というサービスメリットを堪能できるジャパンの消費者に、ポイントまで付与する意味は、本国視点では乏しそうですが、アメを与えてもジャパンの消費者を獲得しておくべきメリットがアマゾンには存在するのです。
ローカライズが強化された意図はこちらの方が重要だったりします。

グローバル市場の大海で、日本の消費者を泳がせたいアマゾン

本国Amazonにとって会員ポイントプログラムなど重視すべき顧客サービスには該当しませんが、ことジャパンにおける施策としては、国策と相まって「対応せざるを得ない」という比較的消極的な施策ではあります。なんせ海外のECシーンにおけるポイント価値は、利用者の11%程度しか有効でないのです。それでもジャパンへのローカライズ対応、すなわち「ニッポンの常識」を認めたのは、世界3位のEC市場であるジャパンの消費者を海外EC市場に巻き込むことが目的と考えられるのです。

当然ながら世界のEC市場を牽引する巨大市場は、Amazonが利用者の半分を獲得した本拠地アメリカと中国大陸です。ジャパンが世界3位とはいえ、その差は「絶対に埋まることのない差」です。

世界NO.1市場のアメリカをほぼ支配したとはいえ、僅差の2位中国市場ではそのシェアわずか1%と、アリババ王朝の前に成す術はありません。

仮にアメリカ本国でリーマンショック級の不況が突如到来したとしても、Amazon自体に壊滅的な影響には及ばないものの、利益の原資たる出品事業社の回復を待つ必要があります。これではAmazonの成長要因を阻むことに。

「もしもの場合の保険」としては、上手く立ち回れない中国は「置いといて」、先進国であり、金融機能も社会的インフラも整った「消費状況下」にあるジャパニーズたちの財布から購入されるのが最も効率的で手っ取り早い次第です。

アメリカEC利用者の実に75%は海外ECの経験者ですが、日本のソレは厳か1割程度という事実。その日本のEC市場では楽天市場やYahoo!ショッピングと分け合うとはいえ、EC利用者の半分を手中に収めている現状、利用者確保の促進として、相手の得意領域で勝負を仕掛けるという選択肢は、市場シェア拡大に合わせ、本国利益に寄与することが公算されます。

ついでに訪日中国人が利用してくれてもオイシいワケです。

リアルでもECでも隔てなく決済ブランドとして選択される可能性は、そう多くの事業者が抱けるものではありません。
EC視点ではその候補者は、AmazonPay、楽天Pay、LINEPay、実施的なYahoo!IFとなるPayPayぐらいでしょうか。キャリア決済などその他の決済ブランドや事業社は、これらのブランドの傘に収められるパートナーブランドとなるでしょう。

結論としては、アマゾンから強制されるポイント付与から逃れたとしても、消費者の選択肢に「使えるポイントの優遇」がある限りにおいて、ブランドイメージがどうであろうが、メジャーモールから離脱するという選択肢はありえないのです。

自社ECサイトに設置したAmazonPayでもポイント付与を義務付けすることも想定され、アマゾンジャパンのプラットフォームプレイヤーとしての立場は強固になりますが、そこはグッと堪えても得られる売上は無視できるレベルではなくなるでしょう。


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